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華凛の日常

日々感じたことや、懐かしい思い出、旅先での出来事など、思いついたことを毎日書いています。

№167 おひとりさま


ビオラ'オレンジ・クイーン'
2017.04.29(日) 

どちらがいいとかいう話しではないが、一人で何処へでも出かけたり、旅したりして、自由に楽しめるような人はすごいなと思ってしまう。ちょとした憧れがあるのだ。

私自身が、全くそういう人間でないから、そんなことを思ってしまうのだろうが、いつのころからか私は、一人ではどこへも出かけないようになってしまった気がする。

むしろ、一人で出かけるようなチャンスが無かったという方が正しいかも知れない。

独身の頃には独り暮らしもしていたから、そういった意味では自立はしていると思う。
一人で生活することに不便を感じたこともないし、むしろ一人で生活していた頃の気楽さを思い出すと、とても懐かしい。

だが独り暮らししていた時でさえ、一人で映画に行くとか、わざわざ知らないレストランへ食事に行くとか、一人旅をするとかいう経験は一度も無かった。

唯一、一人で楽しんだ経験があるのは、美術館と図書館くらいだ。

食事をするのも、一人より誰かと一緒に食べる方が美味しいし、旅行も一人で行くという発想が私には無かった。そういう環境下に置かれていれば、一人で旅したり、レストランでもカフェでも時間を気にせず一人で食事やコーヒーを楽しんだりしていたのかもしれない。

私の生活の中では、お出かけしてもいつも誰かが私の帰りを待っているという状態だった。何も気にせず、好きなだけ出かけて好きなことをして帰るというような経験が無い。

独り暮らしのときには、犬を飼っていたし、結婚してからは連れ合いがいたし、子どもが生まれてからは、子どもたちのことが気になってきた。

出かけても心のどこかで、
「早く帰らなくては」
と、心の中がざわついてゆっくりできないのだ。

私が本当に「おひとりさま」を楽しめるようになる日は、今の夫が居なくなったときだろうと思う。そんな日は来て欲しくないし、できるかぎり二人で楽しめる人生を続けたい。
でももしかして私の方が先に逝ってしまったら、今世では「おひとりさま」の楽しみを知らないままになるかもしれない。

そう思うと生きているうちに、できたら「おひとりさま映画」だけでもやってみたいなと思う今日この頃である。

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