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華凛の日常

日々感じたことや、懐かしい思い出、旅先での出来事など、思いついたことを毎日書いています。

大衆演劇

№3 2018.08.02(木)



若い頃にはコンサートや観劇、美術館にも気軽に行ったものだが、結婚してからといえば、せいぜい子どもたちと映画に行くくらいで、お芝居を観るような機会は全くなくなっていた。

旅のテーマが花の写真を撮ることから、全国の有名所と世界遺産や城めぐりを経て、最近は温泉やスパ巡りに移行してきた。そんな中、スパランドで大衆演劇を観ることができることを知った。

そうはいっても全くの初めての経験だ。どんなものなのか、楽しみにして出かけたのだった。

場所は石和温泉。スパランドホテル内藤に一泊宿を取り、お風呂を楽しみながら、大衆演劇を2日間観ることにした。

ホテルに到着してすぐ、第一部のお芝居を観た。
まず、舞台までの距離が近い。役者さんたちの息遣いまで伝わって迫力もすごい。十分、いや、思った以上に楽しめる内容の濃いお芝居だった。

感動しながら30分の休憩を挟んで、第二部のショーが始まった。

次から次へと曲に合わせて踊る姿の艶やかなこと。そしてキメポーズに流し目。一曲終わるまで、お客様へのサービスは満点。男前な笑顔と女形の色っぽさが、まるでビーム光線のように振りまかれる。

今回、初めて観たのは「橘小竜丸劇団」という劇団だった。

誰がだれだかも良く分からないまま、男の人なのか、女の人なのか、それとも女形なのか、心が翻弄されるような、妖艶で美しく、時に凛々しいその姿に、ただただ釘づけになって見入った。変幻自在という言葉ぴったりに、「たぶん男性だよね。」などと、夫と言葉を交わす程美しかった。

夫がスマホで調べてくれた。そして囁いた。
「鈴丸って女の人みたいだよ。」

これが私と橘鈴丸さんとの出会いだ。



知らなかった…。清水の次郎長役の、あの清々しい男前の姿。座長ということで、舞台上での挨拶もカッコよく、ちょっとコミカルな感じもありの親しみやすさ。挨拶の中で、
「明日は腹を出しますので、ぜひご覧ください。」
と、おっしゃっていたので、どんな腹かと思いきや、なんとキュートでセクシーなおへそを出した衣装でのダンスを披露。



「腹じゃなくて、めちゃめちゃ可愛いいおへそやん。」
と、思わず関西弁でひとり突っ込みを呟いてしまった私だった。

こんな世界があったのだ。心が打ちふるえるようなお芝居と、とろけるような流し目。
こんな世界があったのだ。知らなかった。そして知ってしまった。

「あぁ、私はもう鈴丸さんのファンです。」

中島みゆきさんの歌を聞いて、ファンになった高1の春。あれから30年以上、こんな風に出会えて良かった。私はあなたのファンですと言いたい人に出会えたことは無かった。この年になってこんなに感動するなんて、本当に幸せなことだ。

これからの活躍が楽しみだ。お父さんの小竜丸さんの貫禄のある演技、そして美しい女形を観ていて、余計に鈴丸さんのことをずっと応援していきたいと思った。この鈴丸さんがどんな風に年を重ねていかれるのかを観てみたいのだ。

そして、男の人なのかなと思いながら、初めて観たこの日のことを、鈴丸さんとの出会いの日の思い出にしたいと心に刻んだ。

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